夏休みや冬休みなど子どもがフリーになる時間が長いお休みは「ゲーム」「動画」などのデジタル時間が長くなりそうで心配ですよね。
ゲームを制限すると、子どもと対立してしまいます…約束は決めていますが、だんだん緩くなってしまって困ってます💦
そんな時にはいい方法がありますよ!
こんにちは!私は現役小学校教員31年のkiki3です。
子どもの「好き」を学びに繋げる方法を考え、教材や授業に取り入れています。
長期休みは自分が好きな素材を使って、自由に学習するチャンスです。ゲーム自体のやりすぎはNGですが、ゲームを使って総合的な学習をするならどうでしょう?実は、ゲームを否定せずに普段の学習を発展させることも可能なんです!
この記事では、ゲームを素材にどんな自由研究ができるか提案します。٩( ‘ω’ )و
ゲーム機の歴史をまとめる(社会+国語+図工=総合)
これは、以前担任していた5年生男子の夏休み自由研究です。
K君のお母さんは、K君が毎日朝から夕方までゲームばかりしていることに腹を立てていました。お母さんがスーパーマーケットの仕事から帰宅するまでひたすらゲーム。お母さんは堪忍袋の緒が切れて、ゲーム機を隠したことも壊したこともありました。
担任の私にも相談してくれていたので、一緒にいくつか対策を考えやってみましたが、なかなかうまくいきませんでした。
K君のお母さんは、真剣にK君の将来を心配し、「他のことにも目を向けてほしい」と願う本当に素敵な方でした。でも、ゲームを注意するごとに少しずつ心の距離が生まれて、K君はお母さんと会話しないようになってきていました。(T ^ T)
「大事な息子をゲーム依存にしたくない!」母としての気持ちは痛いほど伝わってきました。でも、K君のゲーム熱を冷ややかに受け止めていることが表情にも言葉にも表れていて、
ゲーム=学習の敵
という構図ができあがってしまっているように感じられました。🥲
そこで提案したのが「学びと遊びの融合」です。ゲームと共存する道を具体的に探ってやってみることにしました。
それぞれのゲーム機を古い順に並べて絵と説明を書いてみよう
ゲーム機の歴史を調べることも、今の時代ならインターネットで簡単にできます。ただ、便利すぎてたくさんの情報が一気に手に入るため、情報を取捨選択する力が必要になります。
必要な情報だけ選ぶ力は、情報が多すぎる今の子供たちにとって、本当に大事な力です。情報リテラシーと合わせて早いうちから身に付けさせる訓練が必要だと親としても、教師としても、強く感じています。
でも、大人に与えられた課題が本人にとってつまらないテーマだったら、どうでしょう。
積極的に情報を選択することをしないと思います。つまり、ダラダラと情報を丸写ししてしまうのではないかと思います。
K君は全てのゲーム機について半ページでまとめていますよね。これは、書くことを決めて、自分が決めた枠に収まる情報を書き込んでいるんです。本人はそんなに意識していないと思いますが、知らず知らずのうちに情報を取捨選択しているんです。すごいですよね!
調べた感想を書く
最後のページに調べた感想が書いてあります。
1文め | 動 機 | ゲームが大好きなので |
2文め | 気づき | ゲームボーイの種類が多い |
3文め | 驚 き | 絵には1種類描いたが、他にもあり驚いた |
1文ずつしっかり書く内容を決めて書いていますね。これは、学級の「朝のスピーチ」で3文スピーチ訓練を積み重ねていたので、自然にそうなったのではないかと思います。
何度も繰り返すことで習慣化した力は、いろんなところで発揮されるといういい例かなと思いました。
自然にしみ込むように養成された力は、本当の学力となって子どもの中に残ります。
これだけで、
①情報選択力
②特徴を見ながら絵に描く力
③必要なことを文章にする力
を使っていることになります。そして大事なのは、気づきと驚きがあったからこそ、次にまた調べようという意欲につながる可能性があるということです。
ソニーはどうなんだろう。PSについても調べようかな。ゲーム機のことがわかったから、今度は人気のゲームソフトを調べようかな。
学校の課題は、テーマを自由に決めさせてあげられないことも多いです。だからこそ、長期休みの自由研究こそが自分の好きなことでいろんな学習を融合させられるチャンスになるわけです。
٩( ‘ω’ )وワクワクしながらやるには、まずは好きなことやハマっていることを題材に選んで始めることです。
ゲームが好きならゲーム、お菓子が好きならお菓子でもいいんだ!
ゲームを題材にできる自由研究:低学年3選
ここからは、どんなゲームでどんな自由研究ができるか、例を紹介していきます。低学年向け3選と高学年向け3選です。
ご紹介したゲーム・内容は互換性ありです。絵本などを題材にしても研究できますね。共通点は、ふせんを使っていることです。貼って剥がせるし、間違えたらそこだけやり直すこともできるので、とっても便利です。ぜひ試してみてください。
次は高学年です。と言っても、基本的に低学年と変わりません。自由研究は難しいことをしなくちゃいけないというのは大人の思い込みです。身近な題材でワクワクしながら取り組むことを一番大事にしたいですね!
ゲームを題材にできる自由研究:高学年3選
高学年の自由研究3選については、研究のまとめ方(表現方法)を載せていません。3年生以上になると総合的な学習の時間や理科・社会などの教科でいろんなまとめ方を学んでいるので、やったことがあるまとめ方をもう一回やってみるというのがおすすめです。
学びはスパイラル状に何度も同じことを繰り返して身についていきます。やったことのある表現方法を自分のものにするためには、学校で指導を受けながら作った一回の経験では足りないんですね。
だから、好きなことでもう一回やってみることで定着を図ることができるわけです。これは、教師が一人一人にカスタマイズしてあげるのは難しいので、パパママにサポートしてもらうと効果的なんです。ぜひ、高学年でも相談に乗ってあげてほしいです。
「今までにやった書き方、思い出してみようか」と声をかけてあげてください。「3年生の時は?」とか「家康の新聞書いてなかったっけ?」など記憶をたどる声かけをするには、自室よりみんながいるところで学習するのがいいですね。
まとめ
この記事では、学びと遊びの融合させてゲームを題材に自由研究する例をいくつか紹介してきました。ゲームを敵にしないことで、子どもとの距離感も離れずに済みますね!☺️
今、現役のパパママもゲームは身近にあったと思うので、「ゲームとどう付き合ったらいいのか」が難しい問題だということはご存知だと思います。子どもが1人で考えるのは難しいですよね。魅惑的で中毒性がありますから(^◇^;)
大人でも1人では沼にハマってなかなかうまく付き合えないのに、子どもを責めてはいけないですね。
買い与えたのは親です。
作ったのは大人です。
子どもをゲームの沼にハメたのは大人の責任なんですよね。
だから、排除じゃなくて、「いい感じに付き合えるように」導いていきましょう。私たち大人自身がゲームの主人公になったつもりで、それぞれの段階の子どもたちに合ったゲームの与え方、やらせ方、利用の仕方を教えていきましょう。
「ゲームを利用して子どもに力をつける」って考えると、ゲームを買ったことを後悔しなくて済みそう!
もはや毎日の生活の中でデジタルツールを排除することは難しいですよね。(時々デトックスしてデジタル抜きをすることは必要ですが💦)
だからこそ、ゲームだって上手く使っちゃいましょう!体がガチガチに固まってしまわないように運動もさせながら(YouTubeを使って)新しい学び方を切り拓いていきましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。
パパママ・先生・大人のみんなで子どもを育てる方法を探っています。こんな時はなんて言ったらいいの?など状況によって声の掛け方は迷うものです。そんな時はLINEのボタンをポチしてください!一緒に考えたいと思います!未来育て、頑張りましょう( ^∀^)成功実績も失敗経験もいっぱいありますよ〜
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