2年生のお母さんから、こんな相談を受けました。
夏休みの自由研究と言われても、何をどうするのがいいのか・・・
本に載ってる内容は、難しくて・・・何かいいネタありませんか?
確かに、お子さんの発達段階や興味に合わせて自由研究をするのって難しいですよね。でも、あらゆる教科を合体させて体験しながら学べる自由研究は、総合的な学力がぐぐーんと伸びる宝の学びなんですよ!
そこで、今回は「幼稚園・保育園の頃に、お家の人と作ったことがある食べ物」としてよく子供たちが話題にする
「フルーチェ」を使った自由研究をご紹介します。
このブログを読むと、フルーチェを使ってどんな自由研究のやり方ができるかわかります。今回は、家庭科➕国語➕算数➕生活科の低学年むけです。発達段階に合わせたまとめ方もマネするだけですぐに実践できます!ぜひやってみてね!
やることを大げさにミッション化する
教科としての「家庭科」は、5年生で始まりますが、その素地と言える家庭でのお手伝いは、多くの子が小さいうちから経験しています。フルーチェづくりも、そんなに大したことではないかもしれませんが、そこを少し大げさに「今日は家庭科の自由研究しよう!」と声をかけると、「なんだろう!?」というワクワク感が出ます。
ワクワク感の演出は、大事な大人の仕事(仕掛け)かなと、私は思っています。お手伝いを喜んでする子は、ミッションの与えられ方がうまくいっている場合が多いからです。
最初は、大人のちょっとした働きかけでスタートさせ、途中から「なんだろう?」「なんでだろう?」を見つける目を育てていきましょう!
こう言ってみて!というセリフと子供の反応の予想を会話形式で進めていきますので、参考にしていただけると嬉しいです。
本日の自由研究は、「家庭科」に挑戦するよ!
さあ、最初のミッションは「使うものを準備する」だよ。
全部だせるかな?(考えさせてから)落ち着いて、よういスタート!
よーし!
フルーチェと牛乳でしょ!簡単!
さすが!でも牛乳はどうやって入れるのかな。必要な道具も全部出せるかな。ここまでできたら、第1ミッションクリアだよ!
えーっと…入れ物と牛乳を測るやつだ!見つけたから、フルーチェ入れるよ!
(フルーチェ出す前で)第1ミッションクリア!使う道具までよく考えられたね!
さあ、第2ミッションに進もう。完璧な「フルーチェ」にするには、どうすればいいかな?
⭐️フルーチェで失敗することはほぼありませんが、「完璧な」と言うことで、「作り方」に目を向けさせます。そこで、箱に書いてある説明書きを読み取ることにシフトして、国語の学習スタートです(^_^)(牛乳ではなく、乳飲料を使うと固まらず失敗します。そこを取り上げるのも面白いですが、今回は触れません。)
あれ?箱にも箱にも中のパウチにも同じことが書いてあるぞ!…と言うことは、大事なことなんだな!この順番でやらなきゃだめってことか!大事だったら書いておいたほうがいいかも。
⭐️「と言うことは・・・」と言うワードは、事実から考察へ思考が進むものすごく有効な言葉です!授業でもこの言葉を子供たちから引き出す学習をつくるようにしています٩( ‘ω’ )و
後でまとめができるように、ふせんなどを準備しておく
フルーチェを作っている最中に「書いておいた方がいい」と言う子供はあまりいないと思います。(^◇^;)その時は、簡単です。
すごい!大発見だね!忘れないように書いておこうか。
ここで百均で買っておいたふせんの登場です!ふせんを貼る土台となる紙は、コピー用紙でも画用紙でもいいですが、オススメはスケッチブックです!
まず、フルーチェの箱を切って、情報を取り出しましょう。上手はハサミの使い方は、プリントの切り貼りなど、今後の学習スキルとしても重要ですが、ここでは切ってあげてもOKです。(しかもまだ作っている途中ですしね💦)
これをもとにして、ふせんに分かったことや思ったことを書いて貼っていきます。レイアウトが自由だし、楽しいですよね。とにかく楽しくやれるように仕向けます!
こんなイメージでやってみてほしいです!(具体例とポイント)
タイトルは大きく書きましょう。
例では箱のロゴを切って配置していますが、自分で書いた方がいいですよね!
吹き出しの「かお」は、表情シールを貼っただけ。丸シールに油性ペンで書くともっと表情豊かになってオリジナリティが上がります。
次のページは、目次用に空けておいて、その次に準備についてペタペタ貼ります。失敗しても簡単に直せるとこもふせんのよさですね。
赤字は、参考にしていただけると嬉しいです。☺️
マジックや色鉛筆を使いながら遊び感覚で書いていきます。(その2、その3も同じように進めるので割愛します。)
きれいに描くのは二の次です。
自由研究に取り組むよさは、いろんな教科の力を使ったり、確かめたりしながら、身近な不思議や疑問をどんどん掘り下げていくところにあります。きれいにまとめるのは、別の話です。思いや考えをふせんでペタペタ貼って、ふせんがいっぱいになることを楽しんで欲しいなあと思います。
書く方の説明が先になってしまいましたが、メモは、終わってからでは取れないので、ふせんやペンなどの準備は、フルーチェの準備と一緒にしておいてくださいね。
今回用意したふせん・シール・ついでに入れ物は、全てセリアで購入しました。
完成したら、さらに算数➕生活科で学びアップ!
さて、フルーチェに牛乳を入れます。作り方その2に従って、一気に牛乳を入れて混ぜるのですが、
ここで大人の出番です!
誰でも最初は、マニュアル通りに作ることになんの疑問も感じません。まだ、そういう見方に慣れていないからです。
そこで一言、投げかけます。
牛乳増やしてみたらどうなるかな?
知りたいなあ。
大人が「知りたい」と口に出すことで、子供も知りたくなります。「知りたい」っていう気持ちは育てていかないと出てこないので、最初は大人が「知りたがりの人」になることが大事だと思います。
おいしくなるんじゃない?
どうなるのかなあ?
ぼくも知りたいな。
生まれた疑問に対して、何かをしてみて、結果が得られます。
だから、やる前に予想してからやることが、考える習慣につながります。予想がないと、結果だけ見て「ふーん。そうなんだ」で終わってしまいます。
でも、「予想したのと同じだ!違った!」となると、新たな「なんでだ???」が生まれます。そこを大人は狙って自由研究させるんですね( ✌︎’ω’)✌︎
ミリリットルを使うかさの勉強だけでなく、二次元の表にするのも低学年で学ぶなかなか高度な技です。(算数で出てきます)
また、観察は、生活科アサガオやミニトマトなどの自然の観察を通して、何が変わったのか見つける目が育ってきていると思うので、きっと牛乳を足していったときの微妙な変化にも気づけると思います。
そして、全ての書く作業を支えるのが国語の力です!説明書きを読み取るだけでなく、書くこと自体が正しく文字を書く練習にもなります。
結果と考察and美味しく食べて満足する
全ミッションコンプリート!!すごい自由研究ができたね!
楽しかった〜また何か研究したいな。
完成したフルーチェを美味しく食べて、ニコニコ笑顔になれたらミッション終了です( ^∀^)。
大人にとっての一番のミッションは、子供の失敗を笑ってフォローしながら子供をのせるように仕掛けるということかなと思います。ここをクリアできると、子供の思考は走り出します!
難しいことに挑戦する必要はないです。
不思議を見つけて考える力をつけていくことが、生きるための本当の学力につながります。今回は低学年のフルーチェ研究を紹介しましたが、高学年でも十分ないい素材です。また違った切り口で楽しめるんですよ〜
最後に、箱を切ったカードを並べて一枚でまとめるやり方をお伝えして終わりにします。ざっくり簡単でまとめのイメージ化にも使える方法です。いろんなモノに応用できるのでオススメです!簡単だけど、考えて表現する力はついていきますよ〜!
最後まで読んでくださりありがとうございました!
╰(*´︶`*)╯♡
30年間で1〜6年生の全学年を複数回担任しています。ずっと通常学級担任で、400人以上のお子さんを担任してきました。生徒指導主任・学年主任なども担当し、いろいろなご家庭のいろんなお悩みにも関わらせていただいた経験があります。
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