子供たちの勉強のあり方は大きな転換期にきています。
学習指導要領が改訂され、「知識」に偏りがちだった重点が、「思考力・判断力・表現力」や「学びに向かう力・人間力」へと方向転換。「そういうことを試す問題」が大学入試に出されるようになりました。
すると、当然、高校入試もそうなります。でも、中学校で急にそれに対応した教育に転換しても子供は対応できません。つまり、素地は小学校で作らなくてはいけないということです。
じゃあ、一体何をすればいいの?
このブログでは、長い目で見た学力がつく「小学校1年生にオススメの家庭学習」を紹介していきます!手のかけ方を変えることで、子供が自分で学習に向かいたくなるようにしていきましょう!
家庭学習の認識を変える
小学校に入学すると、国語ではまず「ひらがな」算数では「数字」の書き方を学習します。
保育園・幼稚園で覚えてくる子も多いのですが、残念ながら形として文字・数字を認識しているためか、書き順がめちゃくちゃの場合が多いです(^◇^;)
これを楽しみながら一画一画意識させる仕掛け(練習方法)もありますが、今回は割愛して「新しい学力」に向かう練習の仕方を取り上げます。
ワーママのご家庭では、放課後児童教室などで下校後の時間を過ごして帰宅する子供が多いと思います。
「宿題をそこでやってきて欲しいのに、やってない!ウチに帰る前に済ませておいて欲しいのに!」という声を聞くこともあります。同じワーママとしてはお気持ちよーく分かります😅
でも、その考えを令和版にチェンジして
勉強はさっさと済ませるものではないと認識を変えるところからスタートしましょう!
遊びながら勉強し、勉強を遊びにする。教科の垣根を取っ払ってワクワクしながらノートに書くことで思考力・判断力・表現力を育てることができますよ!
かく言う私も、仕事をなんとか切り上げて17時半に子供たちを迎えに行き、家に帰れば、ご飯したくや洗濯や何かのアクシデントに対処するばかりの追いまくられワーママだったので、「時間がない」状況は身にしみて分かっています。( ; ; )
でも、子供たちが義務教育を終えてから思うのは、「もっと違う時間の使い方ができたらよかったな」ということです。
その頃は必死で、毎日をこなすことに精一杯だったので、それはそれでよかったんだと自分に言い聞かせていますが、今まさに子育て頑張り中のワーママさんには、一回リセットして発想とスタンスを変えて欲しいなあって思います!
みそ汁・音読のしあわせ時短については、記事にしているので、読んでいただけると嬉しいです(^ ^)。他にも時短していいものはたくさんあります。
でも、目と手をかけておくと、あとあと楽になるものもあります。それが、家庭学習の習慣です。
習慣化するには、楽しくなければ続きません。
ママがつかなくてもできるようになるには、最初は手をかけ、目をかける時間が必要なので、休日から始めるといいと思います。
では、具体的にどんなふうにやったらいいのか、見ていきましょう。
最適な場所はリビングやダイニング
特に低学年のうちは、15分で切って5分休憩(おやつやジュースタイム)を3セットできると、1時間勉強できたことになります。休憩中の会話も大事な学習要素です(^_^)立ち歩いたり、座ったり、立ったまま書いてみたり…遊んでもノートに戻って書く!この行動を習慣化していきましょう。
でも、それだと、読めないような字になってしまいます!
様子は見つつも、ほっといてOKです!
担任の先生に「読めないと言ってやってください」と伝えましょう。相手意識が育っていなければ、「自分が読めればいい」という結論になりますよね。でも、第三者から客観的に指摘されると、「これじゃダメなんだ」と気づきます。ママが言っても、逆にプンプンしたり、嫌な感じになりますよね。( ̄◇ ̄;)逆ギレしたり…
担任は、落ち着いて書いた字か、イヤイヤ書いた字か、など見ればすぐ分かります。(感情の揺れを見取る手段にもしています)
だから、ママはきれいに書かせることにあまり労力を費やさないようにしましょう。疲れちゃいますから。
生活の中にあるものを書く
さて書く内容ですが、ひらがな、カタカナ、数字が書けるようになったら、身近な言葉や数を探して、ノートに書くようにさせていきましょう。
例1:物の名前と数字を見つける
「だいこん150円」って書けるかな?
書けるよ〜チョコボールは100円だったよ。
買い物のときのことを思い出して書いたり、写真があれば、写真を見てモノの名前と値段を書いたりするのも有効です。文字と数字を書く練習プラス、ママが言ったことを書く「聞き書き」の練習にもなります。人の話を正しく聞き取るスキルって日常的に訓練していかないと身に付かないんですよね。だからミッションの指令として出すなど、楽しみながら訓練することが大事だと思っています。
我が家では当時「カモノハシペリー」が流行っていたので、
エージェントPのように指令を与えていました。
- 部屋にあるもの➕数
(テレビ1だい) - 冷蔵庫に入っているもの➕数
(ぎゅうにゅう1本) - テレビ番組名➕チャンネル
(にほんごであそぼ
2チャンネル) - 家族の名前➕年齢
(うらしまたろう
100さい)
などなど(^O^)
例2:ゲームや図鑑など、ハマっているものをネタにする
疲れずにたくさん書けるようになるまでは、矢印でつなぎながら「しりとり」を書くのがものすごくいい勉強になります。
相手ができるようなら、「ママが答えた言葉もノートに書いてね」というと喜んで書いてくれます。聞き取る力プラス語彙力のつくやり方です。
しりとりでは、子供が分からない言葉も使ってOKです。「それってどういう意味なの?」と聞いてきたら言葉への興味も高まっている証拠です。新しい言葉をインプットできます!
しりとりが上手になってきたら、好きな素材を文にしたり、問題にしたりしてみましょう。
「先生に好きなゲームのこと教えてあげたら?」とか「おやつのこと書いてみようか」など振ってみます。「書けたら、30分ゲームしていいよ」とか「じゃがりこ食べて、味も書いたら?」など遊びと勉強を行ったり来たりさせると勉強が嫌な存在ではなくなり、垣根がなくなっていきます。
勉強が嫌になるのは、難しいと感じるようになってから。抵抗がないうちに「やるのが当たり前」にすると,後々楽になりますよ!
1年生後半の家庭学習ノートです。この子のお母さんもワーママさんですが、下の方に子供向けのコメントを毎回書いてあげています。すごいですよね!
でも、こんなにしっかりしたコメントでなくても、やったことを褒めたり、内容に共感したりするだけでも大丈夫です。
( ^∀^)子供は、書いた内容を伝えたいという自然な気持ちから、書いた内容を話してくれることが多いからです。「すごいね〜もう一回教えて」ということで、アウトプットさせることもできます。
いっぱい書いて、いっぱいしゃべるためには楽しいことや興味のあることを題材にしないと続かないですよね!
まるつけは簡単に。大人も子供も楽に続けられるように、かつ新しい学力が自然につくように踏み出していきましょう!
学びに向かう力
2021年(2020年度)の大学入試から 入試のやり方が変わりました。
入試改革は、小学校教育にも大きく影響しています。それを現場がつかみ、方向性を定めて、現実的に日々の教育に反映させるまでには、かなり時間がかかります。
教師自身が「そういう教育を受けてきていない」のに、新しい未来へ向けた教育をするには、考えて、考えて、勉強して臨む必要があるのに、実際日々の業務に追われて、教材研究する時間がないのです。( ; ; )
と、嘆いていてもどうにもならないので!教師の努力とお家の方の理解の同時進行で子供の教育の方向性をシフトしていくことが、この先すごく大事になると思っています。
「気づいたらすぐにでも変えよう!漢字や計算を繰り返してノートを埋めることが目的の家庭学習はもうやめよう!」と、私が担任している学年や学級の保護者・児童には伝えています。
これまでの教育は、いっぱい覚えることで知識を増やすことに重点が置かれていましたが、今は違います。覚えた知識をどう使うか、どう表現するか(話したり、書いたり、表現方法も様々)が、よりよく生きていく上で重要である、と大きく変わりました。
そして、その力を問う問題が大学入試、高校入試、中学入試ほか全てのテストに出されるわけです。(公立の高校入試問題でも、英語の会話文の中に地図の説明が出たり、バーゲンで割引のものを買ったらいくら得したという英語の問題が出たり・・・いっぱい教科が混じっています)
だからこそ!教科の垣根を取っ払って、生活に密着した問題に1年生から取り組むことは、他のことを時短して手をかけ目をかけする価値のあることなんです。
最初は手をかけても、楽しく続けられれば、だんだん大人の手を離れます。「きれいに書く」ことはまた別の目標になるので、今は何を目的にするか、絞ってやらせてみましょう!ご褒美で釣るのもありです。(ただし、バランスには気をつけて)子供が受動的なものだけにハマらずに、自分から学びの種を見つけて向かっていけるように仕掛けていきましょう!
今の子供たちは、自分が生きている環境・生活の中から「これはなんだろう」「書いてみよう・やってみよう」と思えるようになることが一番大事です。
一言で「意欲をもつ」なんて言いますが、スマホ・ゲーム・動画コンテンツなど、受動的で魅惑的な刺激がたくさんある中では、これが一番難しいと思います(^◇^;)
それなら、いろんなモノと共存共栄できるように探っていかなくちゃ!そう思います。
私の子育ての経験と教師としての経験からこれからも紹介していきますので、また覗いていただけると嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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