小学生の子どもたちに本当に身に付けさせたいのは、勉強量よりも 勉強の習慣。そして自分の行動を振り返り、調整できる力(=メタ認知) です。
でも、現場では、宿題・提出物・生活指導……と、毎日がめいっぱい。生活リズムまで丁寧に見守る余裕がないのが正直なところではないでしょうか(^O^;)

学校での指導を頑張ったうえで「家庭の領域」までですか💦自信ないです…
たしかに、業務の見直し、行事の精選、家庭と学校と行政での役割分担などなど…教員の仕事を積極的に改善しようと動いているなかで新しいことを持ち込むなんて!と思われる方もいるかもしれません。

お気持ち分かります💦でも、ここを鍛えていかないと「主体的に行動できる自律した学びができる人」に育っていかない💦
そんな苦しさを感じている先生方はたくさんいるのではないでしょうか。
そこで考えたのが《生活タイムカード》です!
このカードは、先生が子どもの家での生活を管理するためのものではありません。
子ども自身が「今の自分」を客観的に見て、次の一歩を考えるためのツールです。
下の記事では、これからの教育との関連で生活タイムカードについてご紹介しました(*^^*)
生活習慣の改善のためとはいえ、時間をかけてじっくり指導することは私も無理です(^O^;)
でも、ちょっとずつ積み重ねていくことで、メタ認知(自分を客観視して考える力)が少しずつ育っていくということは、これまでの経験上、強く感じるところです。
そこで、今回はもっと気軽に試してもらえたらいいなあ…と思って、先生向けガイドもまとめてみました!生活タイムカードの使い方や効果を一緒に仕事をしている先生方とシェアしていただけたら嬉しいです。

これからできそう!やってみようかな。
そう思っていただけるようにお話していきますね!

もう少しやり方を詳しく知りたい!とのお声をいただきました!ありがとうございます💕
「先生向けガイド」と「カード見本」は無料ダウンロードできます。ずっと役に立つことなので、ちょっとお試ししていただけたら嬉しいです!もう20年以上自分の学級で取り組んできていますが、効果ありですよ〜
この記事では、「生活タイムカードを使ったらどうなるか?」や「導入の仕方、使い方(コメント)の具体例」を紹介します!
生活タイムカード導入での変化あり・変化なし
変化あり:叱らなくても生活が整い始める
自分の生活を「見える化」することで、自分自身や自分の時間の使い方などに目を向けさせることが生活タイムカードの大きなねらいです。
まずは書くこと。そうすることで、子どもは自分の生活を客観的に見つめることができるようになっていきます。
- 寝る時間が毎日バラバラだなあ。
- ゲームとYouTube、こんなに時間使ってたんだ!
- 1週間の家庭学習たりないかも…テストもあるのに失敗したなあ。
- 自分で決めた目標学習時間までいくように土日で追い上げたぞ!
- 毎朝、だいたい同じ時間に起きれてよかったな。
1週間の振り返りには、まず「事実」が出てくると思います。
だからと言って、すぐには「来週こうしてみよう!」とはならないかもしれませんが、教師からの指示ではなく、子どもの気づきから行動の変化に結びつけようとしていくことが大事だと思います。

書くのを忘れた日があっても叱りません。しっかりきれいに書けてなくてOKです。とにかく日曜日でカードが終わるので、振り返りは家で書いてくるか、書き忘れた子は休み時間に書いてもいいことにします。自己評価の点数と振り返りだけは必ず書かせるようにしましょう!
変化あり:無理せず目標設定が身についていく
振り返りに「今週の自分」から見取った事実を書くことに慣れてくると、その事実をもとにして「来週はこうしたい」という改善ポイントを見つける子どもが増えてきます。
なかには「よかった」「だめだった」など⭕️❌️評価しか書かない子もいますが、責めたり書き直しをさせる必要はありません。
まだ自分に向き合う準備ができていないか面倒くさいか、だいたいどっちかです(^O^;)
そういう子が多い時は、友達とカードを見合う時間を設けるといいです!友達が「今週できたこと」や「来週頑張りたいこと」などを書いていると、マネをして書く子が増えます。
子どもは、教師の指示よりも子ども同士の関係から多くのことを学ぶので、その効果は大きいです!

隣の子と交換して見合うのもアリですが、机の上に広げて教室内を歩き回ってたくさんのカードを見る機会をもつとさらに効果的です!私は、見合って「よいカード」を見つけたらシールを貼るなど、時々、相互評価活動も取り入れてやってきました。また別記事でご紹介しますね!
「よく書いている子がいる」ことを知ると、「自分もちょっとまねして書いてみようと思う子」が出てきます。
「よりよく時間を使ってみようとする子」がいることを知ると、「自分もやってみようとする子」が出てきます。
みんなが一気に変わるわけじゃありません。
叱らずにじわじわ力を付けていくことは、即効性がなくてじれったく思う方もいるかもしれません。でも、それが醸成するということなんだと思います。
私たち教員は、遠いところに焦点を合わせて、子どもがちょっとずつ変わっていくことを楽しんでいきましょう。無理なく自分なりに目標設定する力がちゃんとついていきます!
変化なし:先生の負担
始める時は使い方を教える時間が必要ですが、先生のカード点検自体は最小限で進めることができます。

私は毎日1班分(4,5人分)ずつ見るようにしています。私が見ない日は、班の中で点検活動を行います。今は各班に1人いる「仲間リーダー」が生活タイムカードの担当をしています。
あとは、抜き打ちでカードの状況を聞きます。いつ聞かれるか分からないので点検活動も手を抜けないようです。(←ねらってます笑)
聞く時はあくまでも報告を受ける感じで、やっていない子の名前が挙がっても、叱りません。
こんな感じです(*^_^*)

各班の仲間リーダーさん、タイムカードの状況はどう?

〇〇さんが振り返りを書くのを忘れていましたが、声をかけたらすぐ書いてくれました。あとはみんなOKです。

AくんとBさんが書いていなかったので、ダメだと思います。ちゃんとやってほしいです。
書いていない子がいたとしても、その子を全体の場で責めたり指導したりすることはありません。伝えたいことはカードを集めた日にコメントで伝えます。
ここは、リーダーさんを育てる場にもなるので、先生はリーダーに声をかけます。

仲間リーダーさん、ありがとう。朝、カードを見たらすぐに書いてもらうように声をかけてね!あなたたちのおかげでカードを続けられるよ。
こうやって、仕事を子どもとシェアしていくことで、先生の負担を増やさずに続けていくことができます。
導入の仕方
カードを最初に説明する時は、こんな感じで進めるといいかなと思います。
| STEP | 内容 | 先生の声かけ例 |
|---|---|---|
| 1 配る・記名 | 目的共有(2分) | 「時間は“使い方で増やせる資源”だよ。」 |
| 2 例示・予定(時間上段) | まずは今日の分の予定(下校後)を記入(5分) | 「予想できる範囲でOK。」 |
| 3 必ず書くところの説明(今は書かない) | 1週間やってから振り返りを書くことを伝える(1分) | 「自分の1週間の過ごし方を見てから書くよ。」 |
| 4 学習の目標時間は1週間分で考える | 学年に合わせて基準を教えて設定させる(3分) | 「具体的に決めよう。」 |
説明しているうちに子どもたちの気持ちが離れていかないように(^O^;)
「自分がどんなふうに時間を使ってるのか見えるとおもしろいよ。」
「連絡とか宿題とかなんでも書いてOK!忘れ物が減らせるよ!」
など、子どもがいい気分で始められるようにのせていく↑↑\(^o^)/のも大事なポイントです。
大人がよかれと思ってやらせていても、子どもにとって魅力的じゃないものやメリットを感じられないものは長続きしません。

だから、私たちのプレゼンも大事です✨️ジャパネットのMCの方をお手本に子どもに伝わるように話すと効果的です!
そのまま使えるコメント例
家庭学習ノートなどを点検するとき、具体的なアドバイスをして個別に改善させていく書き込みをすることもあると思います。
でも、ここは、とにかく「継続して本人の気づきを促していくこと」を大事にしているので、私たちのコメントは最小限にします。
子どもは認めてもらえた時に前向きになりますよね。
「認めてほしがり」の承認欲求強めの子など特徴が分かっている子に対しては+アルファの声がけも必要になることもあるかもしれませんが、基本的には先生の「返し」は短くてOKです。
長く書いてあげることが当たり前になると、短いコメントを読んで手を抜かれたような表情を見せることもあります。承認欲求は青天井ですね。
私たち自身も、大変にならないように「精選と効率化」することが長続きさせるポイントです。息切れしないようにやっていきましょう!
カードにはこんな感じで書きましょう!
- 慣れてきたね。
- いい流れになってきたね。
- 工夫が見えてきたよ。
- リズムが整ってきた!
- よく振り返れたね。
- 次の一歩が見えているね。
- 続けよう、安定してる!
- 無理なく取り組めているね。
- 目標がはっきりしたね。
- 理由を書けたのがいい!
- 自分で考えられているね。
1週間のプロセスを見てコメントを書きます。先生が事実に目を向けつつ、経過や変容を見てくれていると感じさせることがカード継続につながります\(^o^)/
長い目でみてね
この取組は、本当に長ーーーーい目で見て、子どもを育てる取組です。
担任している間には大きな変容や結果が見られないかもしれません。
でも、自分を知って自分を育てる人になってほしい、ダメだったら諦めるのではなく、自分で調整していける人になってほしい!
そう考えると、やる価値のある取組だと思うんです。
まずは1年というスパンで考えて、子どもが「こうやってやっていけばいいんだ」という体験をしてほしい。
発達段階に合わせて進めることになりますが、6年生の場合は下のような感じになるかなと思います。
| 時期 | ねらい | 活用例 |
|---|---|---|
| 1学期(新年度〜) | 生活リズムを整える | 週1回の振り返り |
| 2学期(夏休み明け〜) | 目標設定と改善 | 学習計画と連動 |
| 3学期(冬休み明け〜) | 中学へ向けた自律 | 成果の実感・切り替え |
少しずつ自分で自分をプログラミングしたり、コントロールしたりする力がついてくると思います!
まとめ
生活タイムカードは「叱らず」「人と比べず」「自分のペースで」を基本にした取組です。まずは試していただけたら嬉しいです。
学級のなかで、新たな視点でのヒーロー(お手本)が生まれるかもしれません。私の学級では、口数は多くないけれどやることを着実にやれる子が友達に誉められていたり、先週はダメだったけど今週は頑張ったと自己評価できる子が増えたり、いいことがたくさんありました。また、いいことがどんどん見つかり続けています。
先生方にも無理なく試してほしいのでぜひ、資料をダウンロードして使ってもらえたらと思います。
Q&A
いただいた質問にお答えします!何かお気づきのことや質問がありましたら、Googleフォームにて受け付けています。お気軽にどうぞ!
Q. 忘れてしまった週があったのですが…
👉 問題ありません。「なぜ書けなかったか」 を一緒に整理します。でも、聞き方に一工夫!
❌️:なぜ(どうして)書かなかったの(書けなかったの)?
⭕️:書けなかった(書かなかった)原因は、なんだろうね?
理由を追求されるとキツく感じる子もいます。こちらにそんなつもりはなくても責められたと感じる子もいたり(^_^;)
「書きたくない」にならないように、ちょっととぼけて「あらーなんかあった?」「書けなかった原因はなんだろうね」と一緒に考察する感じにもっていきます。対峙しないこと。同じ方向を見ることを大事にします。
Q. 低学年でも使えますか?
👉 使えます。
記入欄を減らした 簡易版 から始めましょう。時間の感覚はまだぼんやりとしていても、早くやり始めると学年が上がった時にラクです〜低学年の先生にこそ保護者と一緒に取り組んでほしいです!キッチンタイマーを使うと子どもは喜びます!
Q. 評価対象にしますか?
👉 基本的にはしません。
ただ、内容や取り組み方、変容によっては行動の評価に加えることができるかもしれません。学年で相談してみてくださいね(*^_^*)
ダウンロードはこちら
最後までお読みいただきありがとうございました!
(*˘︶˘*).。.:*♡


